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タイタニア 第9話「小さな風」

2008.12.06 Saturday 13:13
 あんまり多くはいないだろうと思われる男性視聴者待望の、リディア姫様当番回です。
 しかし、自国にいるときより人質になってるほうが、よほど伸び伸びとしていらっしゃいますな。

 “お姫様が身分を忍んで外遊される際にはジェラートを食される(もしくは噴水のライオンの口に手を突っ込む、散髪する、スクーターで暴走する)”の法則はここでも健在。
 ま、確かに無謀な姫君ではありますが、人質っつっても、彼女からすれば、大切な国の資産である鉱山をとられないよう、タイタニアに交渉する、いわば外交特使の立場なんだし、藩王に直談判してやろうって姿勢は、間違っちゃいない…かな? そのままアリアバートにとり次いでもらったほうが話早かった気がしますが、あんまりスムーズにことが運ぶと、ただでさえ少ない出番がなくなるからやむなしってところっすかね。
 つか、王族としてお国では、国民の手前おとなしくしてなくちゃいけなかったのが、初めての外遊で、“旅の恥はかき捨て”状態に針がふり切れちゃったような。姫様キャラの定番として庶民の生活に憧れる、ってのがありますけど、リディアには、これっぽっちもそういうのないみたいで。あんなに公然と、見ず知らずの他人にも姫様扱いを要求する姫様は、まことに姫様らしくあらせられると存じます。
 小国エルビングは国際的な影響力はさしてないみたいだから、悪くすると適当にたらい回しにされた挙げ句に、エストラード候辺りの“確かにタイタニアだけど、実権なんも持ってないじゃん”的人物に応対され、なあなあで話を済まされてた可能性もありそうだし、それ考えたら、人質の分をわきまえない彼女の行動も、それはそれでよかったんじゃないかなと。いや、エストラードはリュテッヒにいんのか。ま、アジュマーン殿下がむやみに小国をないがしろにするお方でなくてよかったね。でも、あんまり大人に迷惑かけちゃ駄目だよ。下手すりゃ国際問題だから。

 タイタニアにとってはエルビング王国との同盟なんて、些事に属することなんでしょうし、最終的にその管理を一任されたジュスラン卿の立場ってのは、流星旗軍を一掃して藩王レースの階段を駆け上がる勢いのザーリッシュと比較したら、どうにもこうにも地味な印象です。
 んでも、覇権国家(タイタニアは国家じゃないけど)にとって他国との同盟関係は、その実死活問題といってもいいんだから、こういう華やかならざるお仕事につけられた卿には、案外と藩王の期待がかけられてるのかも。
 たとえば、古代ローマにおける第二次ポエニ戦争と、その後に起こった同盟市戦争との比較でも、そこら辺りのことは顕著であったりします。また歴史の話かよ、って声が聞こえてきそうですが、無視して進めるとして、前者は、ローマがその同盟諸国との離反を目論むカルタゴに戦いを仕掛けられ、戦術的には敗北を重ねながらも、カルタゴの予想に反し、強固な同盟関係に支えられて戦略的に勝利した例であり、後者は、本国と同盟国との関係に不均衡が生じたことで内戦が勃発して、戦術的不利と戦略的敗北を強いられた例です。
 ポエニ戦争じゃローマの敵は外敵だったから、身内の結束でもってその敵を包囲し撃退できたんですが、同盟市戦争じゃ、敵は当の身内、つまり、それまでともに戦ってきた仲間だということで戦法を知り尽くされており、ローマは相当の被害と消耗の末に、結局カルタゴにはしなくて済んだこと…ローマ市民権を同盟国市民に与えるという、妥協でもって解決をはかるしかありませんでした。
 つまり、覇権下の国々との同盟関係維持と強化は、そのまま安全保障体制維持につながるものであり、軍事力で反乱勢力を抑え込むとかよりも、よほど防衛戦略的に重要事と呼べるかと。
 だから貴公のお役目は重要ですよ、ジュスラン公。ついでに人質のガードを任されたバル君もね。実質子守りだからって手を抜かないように。

 あ、今回は人質のお話なんで、与太ついでに同じく古代ローマでの人質の扱いなんかについても。
 日本だと徳川家康なんかも、幼少期に長い人質生活を送ってたわけですが、天下人になる前、三河の弱小大名に過ぎなかった頃の家康は、今川家や織田家のような有力大名の庇護を受ける代わりに、その大名家に預けられ、同盟国の領主というより、一介の家臣のような扱いをされてたとのことです。“鳴くまで待とうホトトギス”の忍従の精神は、その体験から育まれたものなんでしょう。
 ローマ帝国はそれとは対照的でした。東方(オリエント)における仮想敵国ナンバー・ワンたるパルティア王国へ、たびたび軍事行動を起こしたローマは、その後の処置として王族の子弟を人質にとったんですが、その人質を大変丁重に、友好的に扱ったわけでして。
 皇族たちとは大っぴらに友人づき合いが許され、公式行事へも賓客扱いで参加、当時ギリシアに並んで地中海世界最高レベルのローマ式教育を受け、西方(オチデント)風のモダンな生活を謳歌するという、まさに至れり尽くせりの快適人質生活は、ぶっちゃけパルティアに限らず、王族間の骨肉の争いが常態化していたオリエントよりも、よほど王族の方には開放的かつ、刺激に満ちたものだったでしょう。この時代のローマにおける人質の立場ってのは、現代のフルブライト留学生のそれと、実質的に変わりなかったといえます。
 かくして、王子が国に戻る頃には…ってことは、ローマがパルティアの王にその王子を据える頃には、ってことですが…人質だった王子はすっかりローマ・シンパと化していた、なんてことも珍しくなかったりして。こうやってローマは敵国の中枢に味方を増やしていったわけですな。
 敵であれ敗者であれ身内にとり込む、このローマ式同化政策は、それをして600年以上(東ローマ帝国も含めると1000年以上)にも渡る、他に類を見ない長期の覇権を可能にしたといわれています。敵というのは奪って殺すよりも、与えて生かすほうがより効果的に活用できる場合もある、と。
 バル君はとっとと鉱山とり上げりゃいいじゃない的なこといってましたけど、同盟国という“資産”は、小国のエネルギー資源なんかの何十倍もの価値があるわけで、彼もいっぱしの野心家を自認するなら、力でエルビング王国を抑え込んで破産に追い込み、結局第二、第三の流星旗軍をつくるより、人質たる姫君を大切に扱い好意を得て、味方に引き入れることを考えるべきではないでしょうか。そんで、その王国を資産ごと利用する、と。
 なんかこういういい方すると覇権国って、女をたらし込んで貢がせるジゴロみたいっすけど、でも口説いたり、おだてたり、プレゼントしたり、時には強引に責めてみたりと、硬軟両面のテクニックを駆使して相手をコントロールするって意味じゃ、国際間の外交戦も男女関係におけるそれと、基本的には違わないとはいえるんで。いや、ほんとにね。
 そういやジュスランって四公爵中、唯一の女持ちですけど、ひょっとして藩王が彼に政治向きの仕事ばかりさせるのは、それが理由なのか?





↑箸休め回ということで感想のほうもなんか歴史の講釈でお茶を濁してる感がするような気が我ながらしないでもない管理人に、よろしかったら拍手でも。






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