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タイタニア 第7話「流星の旗のもとに」

2008.11.23 Sunday 07:32
 流星の旗のもとに海賊どもが集ったはいいが、なんかこのままだとスターダストになってしまいそうな…。

 貿易大国テュランジアが墜ちたことで、シラクサ星域周辺の流通経路はズタズタ、海賊が横行して物資は高騰し、ミランダたちは補給を、当の海賊の親玉であるドールマンに頼むことになりました。
 四公爵が事後処理としての海賊退治に億劫がってんのがちょい、意外なんですけど。もともとシラクサ会戦だって、テュランジアの交易収入の上がりを巡っての戦いだったろうに。そんで、今後は直接その収益がまるまるタイタニアの懐に入るわけだから、流通の回復は重要事だろうに。
 イドリスは、タイタニアの公爵ともあろう者が海賊退治なんかやれるか、みたいなこといってましたが、仮にも将来トップに立つかもしれない人間にはあるまじき発言というべきですな。アリアバートの華々しい勝利に焦ってるんでしょうが、統治ってのは人目に触れず評価もされにくい、大部分の地道な作業をおろそかにしないことでもって成り立つもんなんだしさ。
 シラクサ会戦ではワイゲルト砲使用でタイタニアの度量を示した、とかジュスランはいってましたけど、ぶっちゃけ民衆にとってはそんなことどうでもいいんで。戦後処理をちゃんとしてくれたほうが、よほどタイタニアへの信頼を高める結果になるんじゃないかと。戦争って、戦闘に勝つことばかりじゃなく、戦闘によって生じる混乱状態を、いかに可及的速やかに鎮めて秩序を回復するか? ってことも含めてだと思うんだがなあ。
 ま、海賊連中にしたら、彼らの商売の都合上、この混乱を利用しない手はないわけだし、これを機に治安部隊が駐留してる要塞を襲う、ってのもありなんでしょう。ただ、彼らが暴れれば暴れるほど物価高は進み、一般民衆が迷惑を被るわけで、それ考えたら要塞攻略は戦略的にどうなんでしょうね。むしろ、タイタニアがここで海賊退治に乗り出すことで、民心が大きくタイタニア支持に傾く可能性だってあるでしょうし。
 つか、あのなんとか要塞って単に攻略しやすそうだったから攻略したような感じですけど、戦略拠点としてのメリットを考えないと…ということは、戦略というものを考えないと(ドクター・リー以外に考えてる人がいなさそうなんですが)、要塞を持つことにはデメリットばかり多くなりそうな気がするんですけど。
 宇宙戦艦による艦隊戦が起こってる未来のお話だからアレですけど、現代戦では永久築城…つまり、恒久的な戦略拠点としての要塞構築は、あんま実際的ではないとされてます。デメリットの一例を挙げるなら、要塞防衛のためにかえって戦局のイニシアティヴをとれない、ってのがありますね。
 戦う以上勝たなくちゃいけないのは当然ですが、勝つまではいかなくても、せめて戦局のイニシアティヴを握ることが重要になるわけでして、その意味では、防衛は攻撃より弱い立場にならざるを得ない一面があります。攻撃側は自分が立てた戦術プランに基づいて、攻勢をどのポイントにどれだけの規模で行うかを決められる一方、防衛側は、敵の攻勢に対応することが基本方針となるんだから当然ですが。防衛側が戦局をコントロールするにしても、敵の攻撃可能ポイントを戦術的な勝利で潰していき、誘導する、という具合にしかできないんですよね。
 要塞を所有する、ということは、固定的な拠点からの防戦一方の戦いを強いられることであり、これは、常に敵側に戦局のイニシアティヴをとられる可能性の高いことを意味します。これを回避するには要塞を、積極攻勢の足がかりにするのが一番なんすけど、それよか、そもそも要塞なんか持たないほうが理に適ってるっちゃ適ってるでしょうな。
 つか、要塞を持っても敵に迂回されちゃったら、それに置いてる戦力が無駄になるばかりだし、だいたい、航空機やらミサイルやらで遠隔地からの直接攻撃が可能になった現代じゃ、要塞でもって敵軍の攻撃を防ぐことは、事実上不可能だしなあ。現代戦においてはだから、要塞をつくるにしても野戦築城がほとんどです。ましてや未来の宇宙空間の戦闘ともなれば。
 「銀英伝」でも要塞といったら、帝国領と同盟領を結ぶふたつの回廊にそれぞれ置かれてるだけでした。つまり、なんでか宇宙空間に“地勢”が成立してたから意味もあったんですけど、それでも帝国のガイエスブルグ要塞なんかは、無用の長物だとして、要塞自体を敵要塞にぶつけるなんつー荒技で使われてましたっけ。ヤン・ウェンリーは上記の野戦築城に近い考え方でもって、艦隊本拠地を固定せずに、広大な同盟領に点在する拠点や補給地を、“乗り捨て”することで帝国軍を翻弄してました。
 後、要塞というやつは下手に所有すると、それの維持と防衛自体がいつのまにか戦いの目的にすり替わりかねない側面もあるようです。苦労して築き、多くの犠牲を払って手に入れた城を、みすみす敵に奪われてたまるか、と、そういうことっすね。この心理が働くとき、戦略は二の次にされ、“戦うために要塞を活用する”から、“要塞を守るために戦う”へと目的がシフトしてしまう本末転倒も、しばしば起こったりして。
 なんにしろ流星旗軍は、(今の段階では)烏合の衆といっていいんだから、訓練され、きっちり組織化された軍隊に下手に正面から抵抗するより、ゲリラ戦法で地道に局地的ダメージを与えていくほうが賢明なんじゃないでしょうか。ゲリラの利点は敵の目から隠れやすい、ってところにあるのに、自らその利点を捨ててわかりやすい攻撃目標を敵に与えるのは、一網打尽にしてください、といってるも同然に思えるんですけど。

 ところで四公爵の次期藩王レースでは、どうも大方の予想通り、一番見込みの薄そうなザーリッシュが最初に脱落しそうっすね。
 イドリスの目論見としては、もともと最有力候補である上に、先の戦いで目覚ましい功を挙げたアリアバートの力を削ぐことにあったんですが、彼と同じくアリさんの躍進を面白く思わないザー公が、空気も読まずにしゃしゃり出たことで、イドリス涙目、幕僚を失ってますますザー公威力減退、との結果になりました。逆に当のアリさんには感謝されてましたが。
 これまでの描写からすると、アジュマーンはあんましザーリッシュに期待してなさそうですが、今回要塞を見事に奪取されてしまったこと、おそらくはアリアバートみたいには華麗な名誉挽回劇は用意されていないだろうこと(同じ流れの中でひねりなく同じ展開を繰り返す真似は、田中芳樹氏はしないでしょうし)を考えるに、そろそろファン・ヒューリックの出番があり、運悪くそれにかち合ったザーリッシュ卿が痛い目を見る、ってなところかも。
 だとすると、弟のアルセスが提督を捕縛しながら逃がしてしまったことと合わせて、どんどん彼の黒星が増えていくわけですが、正直あんまし同情する気にはならんかなあ。こいつがタイタニアの藩王になるよりは、エストラードがなったほうがまだマシだと思えますし。
 そのエストラード卿は、息子に野心を煽られながらも踏ん切りがつけられず、だからっつってすっぱりきっぱりあきらめられるほど潔いわけでもないという、どうにもこうにも困ったちゃんな板挟みにあってるようで。つか、彼の場合は野心というか、正確には弟へのコンプレックスなんでしょうが。
 ぶっちゃけいって、平和な時代なら彼のような凡庸(アジュマーンと比較すれば)な人物でも、統治者指導者として、大過なく務められるでしょう。けど、歴史が動乱期に入った段階ともなると、“乱世の奸雄”アジュマーンの強烈な個性のほうが、タイタニアの緩んだ覇権を締めるのには適任な気もします。先の藩王がどうして次男を選んだのかは今のところ不明ですが、エストラードの穏健さよりは、アジュマーンの鋭利さ冷徹さのほうが、衰えつつある一族に対しての、“劇薬”として機能すると判断したからかも。単純に能力の差という話じゃなくて、指導者には時代への適合性が、絶対的に必要になるもんだからね。
 その、時代への適合性って点で、アジュマーンが次の藩王として選ぶ人物はというと…強力な軍事支配による覇権主義で、これからもやっていくだけなら、つまり、逆らうやつは容赦なくぶっ潰す方式でやってくのなら、ザーリッシュが藩王でも構わないんでしょうが、それじゃ“劇薬”を与える意味がなくなっちまいます。なにより、藩王の言葉によれば、タイタニアは流血一辺倒の支配者ではないとのことなんで、まあ、彼はナシでしょう。
 才気だけならイドリスが一番でしょうが、彼にはよけいなトラブルを引き起こし、よけいな敵をつくる性格と、策士策に溺れる的な危うさがあるのがなあ。もうちょい経験を積んで視野を広げ、本心を巧みに隠す術を身に着ければ、なんとかなりそうではありますけど、それまで生きのびられるかのほうが心配になるっつーか。
 アリアバートはそこそこいい藩王になれそうですが、正道すぎて動乱を乗り切るにはしたたかさが足りないっぽいところに、一抹の不安が…ただ、ケルベロス以降変わってきてるようだから今後に期待、というところでしょうか。
 ということで、結局残るのは、なにを考えてるかわからないがゆえに、一番大物っぽく見えるジュスランってことになるんですが。
 ただ、動乱を乗り切るってことの意味合いが、アジュマーンとジュスランでは違ってるようなのがアレではありますね。アジュマーンの思惑からすれば、最悪ジュスランを藩王にすることで、タイタニア最大の敵をつくることになりかねないという。いや、ジュスラン自身は敵になるつもりはさらさらないんでしょうけどね。
 覇者としての繁栄と栄華が、今後もタイタニアに約束されているかといえば、そうではない…というか、もうそろそろ危ういとの認識を持つなら、ファン・ヒューリックの名声を高めるための踏み台として滅ぶよりは、覇権を手放し、一介の貴族として存続する道を採る選択肢も、当然あるわけです。つまりジュスランには、幕末における最後の将軍徳川慶喜の決断を迫られる役割が、待っているんじゃないかと思えるんですが。だとしたら、ヒューリックは坂本龍馬か?
 そういや、「龍馬がゆく」で司馬遼太郎先生は、大政奉還が成ったとき、龍馬が断腸の決断を下した慶喜のために泣き、
「いずれ必ずこの殿のために、俺は一命を賭して働こう」
 と呟いた場面を描きましたが(陸奥宗光の回想録にもある場面なので、事実のようです)、司馬先生によれば、大政奉還とは慶喜と龍馬という、境遇も立場もまったく違う、一度も直接には会ったことのないふたりによる共同作業の成果だった、とのことでした。
 だったら、それと同じ意味での、ジュスランとヒューリックの“共同作業”による歴史の転換が、今後描かれるのかな、という気もしますね。





↑物資不足で登場人物たちが苦しい中、今回の作画に見てるこっちも少々苦しい思いだったりした管理人に、よろしければ拍手でも。





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