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マクロス FRONTIER #16「ランカ・アタック」

2008.08.07 Thursday 21:20
ボビー「ランカちゃん、胸を張って。今やあなたはわたしたちの希望の歌姫」

 いってる本人にその気はないんでしょうが、「マクロス」シリーズ旧作品と今回のエピソードを見た限りじゃ、皮肉としか聞こえませんな…。

    ねんねこさっしゃりませ 寝た子のかわいさ
    起きて泣く子の ねんころろん
    つらにくい ねんころろん ねんころろん

    つらのにくい子を まな板にのせてさ
    青菜切るよに ねんころろん
    じょきじょきと ねんころろん ねんころろん

                              (岡山の子守唄「ねんねこさっしゃりませ」)

 ↑とか五木の子守唄とか、意外と子守唄って怖い歌詞のがあったりするんですよ。
 バジュラ・マザーのランカが唯一記憶に残っていた歌「アイモ」は、“子供”を静めさせる子守唄だったはずなのに、“ミンメイ・アタック”が戦争を終結させた歴史を忘れられないお偉方連中や、いろいろと思惑ありげな陰謀家たちのセッティングによって不穏なリズム・アレンジを施され、寝つかない赤ん坊を “青菜切るよに”“じょきじょきと”切り刻む、殲滅ソングと化しました。
 キノコ三島はちょい前まで、下積みランカの営業妨害やってたくせに、利用価値があると見るや、いきなり政府お抱えに抜擢という手のひらの返しよう。ついでにグレイスも体調不良のシェリルを切り捨て、新歌姫に乗り換える気満々。うん、悪役はこうでなくちゃな。
 なにがなんだか事情のよくわかってない女の子を周囲の大人たちが祭り上げ、偶像に仕立て上げ、希望だなんだと持ち上げて…でも、やらせてることは“子殺し”という辺り、いわゆるところの“スター”というやつが、どういったプロセスを経て生まれるかとかも含め、いい感じにえげつないお話になりつつありますね。しかも、サブタイが「ランカ・アタック」だし。
 かつて、人類とゼントラーディ、異なるふたつの種族を結びつけ、平和の架け橋となった歌姫の偉業との対比でいったら、これは痛烈な皮肉というべきでしょう。そういや、ブリッジでボビーとオペ娘がミンメイやバサラの名前引き合いに出しつつ、古すぎだとかいってましたが、これも穿った見方するなら、悪意ある自己言及と受けとれなくもありません。「愛おぼ」のクライマックス・シーンで感動した旧シリーズのファンの中には、ひょっとしたら冷水を浴びせられた気分になった人もいたかも。
 ディーヴァといや聞こえはいいが、その実超兵器扱いのランカですけど、そんなんでも宇宙という大舞台に上がったってことで、彼女を見るシェリルの目にはジェラシーの光が…んな、羨むようなことか? いや、羨望とかってより、自らのレゾン・デートルが歌うことにしかないと知っている彼女には、本来自分がいるべきポジションに他人がいるという事実に、平静ではいられないんでしょう。ランカがスターに担ぎ上げられた事情うんぬんに関係なく、これは自分の足場が揺らぎつつあることを自覚する者の、理屈抜きの感情というべきかと。
 それに、歌以外には何物も持っていなさそうなシェリルと違って、ランカには家族もいれば友人もいるしで、ぶっちゃけシンガーにしがみつかなくちゃいけない理由は薄そうに思えますし。やめたくなったら、それこそアルト辺りが受け皿になってくれそうだし。
 シェリルは彼女よりはるかに背水の陣で仕事にとりくんでるわけで、ある意味じゃ仕事を奪われることは自分の価値を奪われるも同然だと思ってるのかもしれません。実際、グレイスに切り捨てられそうになってますけど…そしてそれを、そこはかとなくシェリルも察し始めてるようですけど、銀河の歌姫から凋落した彼女に、果たして帰る場所や待ってくれる人がいるのかどうか。
 そこら辺りでの不安が徐々に大きくなってきてるからか、アルトとの関係を性急に詰めようとしてる気配が、彼女には窺えます。具合悪いのを押してアルトに会いにいこうとしてたシェリルの、
「自惚れないでよ。別にあんたに会いにきたわけじゃ…」
 という典型的ツンデレ台詞にしたって、以前のツンデレと呼ぶにはナチュラルすぎた彼女だったら、こんなのは相手への効果をわかった上で、計算して口にした台詞だったでしょう。それが今や計算どころじゃなく、そのまんまツンデレと化してるってところで、これはイコール余裕がなくなってきてるって証左ではないかと。
 スターの交代劇に伴い、恋愛方面での力関係も微妙に逆転現象が起こってるみたいですが、とはいえ、そのスターが仕掛け人たちの思惑絡みで仕立て上げられ粉飾された、張子の虎…ってのはちょい悪くいいすぎですけど、まあようするにランカ本人の望んだようなかたちでのそれではないというのが、爽快感を著しく損なっています。もちろん、いい意味で。
 当ブログではこれまでしつこく、今作が「マクロス」シリーズのあからさまなセルフ・パロを繰り返すのは、シリーズのファンへのサービスだけじゃなく、旧作品へのアンチ・テーゼを提示する目的があるからではないかとか、ひねくれた見解述べてきましたけど、いよいよもってそのアンチな企みが表面化してきた感じです。おかげで前回感想でちらっと文句述べたのを、後悔する気持ちになりましたよ。
 いまだ文句があるとすれば、ブレラのあの、セクシーなへそ出しルックくらいっすかね。





↑あの格好でサングラスかけてたら普通は変質者扱いだよなあ、とか思った管理人によろしければ拍手でも。





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