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二十面相の娘 第7話「明智登場」

2008.06.02 Monday 20:12
明智「おそらく二十面相は生きている。競争しよう。君と僕と、どちらが先に二十面相にたどり着くことができるか」

 かっこええ…。
 二十面相のおじさんが影のあるダンディ中年怪盗なら、「娘」版明智は、朴訥とした風貌の中に優しさと鋭利な知性の輝く、書生風青年探偵ですな。

 てっきりチコは怪盗になるのかと思ったら探偵になるのかい。や、ED見てたら予想つきそうなもんだろ、といわれるかもしれませんが、「二十面相の娘」ってタイトルからして、彼女が怪盗稼業を引き継ぐのかと。んで、二代目Lを襲名したキラ様みたいに、一方で表の顔として探偵の副業やるのかと思ってたんだけど。明智と競争しよう、なんて話になってんだから、どうなんだろうなあ。
 前回のカタストロフ後、あまりに当然といえば当然の結果で、生きる希望をなくしたチコですが、それをいいことに、帰ってきた彼女にさっそく毒叔母がスープ飲ませてますよ。ワンパターンだなあ…。同じ手口で旦那すでに殺っちゃってるから、味をしめてんでしょうが、ひょっとしてチコの両親も、このマクベス夫人に殺されたんじゃないか、って気もしますな。
 空根もまったくの無能ってわけじゃなく、叔母の目論見は察した上で、彼女のコバンザメになってるみたいで…んで、たぶんチコが殺されて共謀者の弁護士も殺されて、遺産独り占め状態になった彼女を強請る気満々なんでしょう。けど、それ、死亡フラグなんで。チコを見つけた時点で叔母の期待裏切った彼は、今現在もう用なしだし、早々に殺されちまいそうっすね。だとしても、前回次々と死んでったチコの仲間たちと違って、あんまし惜しい気はしませんが。
 明智がチコに近づいたのは、二十面相の身近にいた唯一の生き残りである彼女の反応を見ることで、自分の、“まだ二十面相は生きている”という推測の確証を得るためだったんでしょうね。が、その際のチコの反応を見て、このままだと死にそうな彼女に、ついでに生きる理由を与えてやっても悪くはないんじゃないか、と、そう考えたのかもしれません。
 二十面相に誘拐された“かわいそうな犠牲者”であるチコが、しかし、その大悪党である彼を慕っているというのは、たいていの人には理解不能なことであり、現代でいうところのストックホルム症候群なんでしょう。が、二十面相の本質を理解しているらしい明智には、全然別の角度から真実が見えてるようです。
「自分で見て、聞いて、考える」
 という、事象に対するアプローチにおいて、社会的倫理的には反対の立場にいる怪盗と探偵のふたりは、同じ方法論を共有しているみたいですね。で、そのことをチコに教えるというより、彼女が二十面相から教わったそれを、自発的に思い出させるかたちで促した辺り、明智は一級の心理カウンセラーになれるやつじゃないかな、と。
 彼のおかげで復活したチコの姿にはほっとさせられますが、いまだ叔母に殺される危険もある中で、一見普通の女子中学生として生活しながら、端々に“二十面相の娘”としての不敵さや輝きが見られるのが、地味に痛快です。学園の創始者の意地悪娘につっかかられてもさらりと笑顔で返したりとか、車で泥を跳ねられた後で、
「やったわね」
 とかいいつつ、おかしそうに笑ってみせたりだとか。そらまあ、二年間犯罪の世界で生きてたチコからすりゃ、これくらいねえ。叔母の企みだって危険のうちにも入らないんでしょう。この種のしたたかさが、彼女の本領の部分だよなあ。
 基本的にこの作品って、主人公のチコ以外は大人がずっと出張ってる作風なんですけど、チコ自身もいかにも少女らしいというよりは、その内面の表裏や、必要なら悪辣な手段を弄することも辞さない辺りなんかで、齢13にしてすでに“子供”を脱しているといえそうです。唯一、純真な少女らしさを窺わせるのは、二十面相のおじさんに対する一途な想いの部分であり、そしてそれが、彼女を彼女らしくさせてる魅力の核となってます。
 俺的にこういうキャラのほうがしっくりくるというのは、自分がもう親父だからなのかもしらんが…正直昨今のアニメ作品見ても、どうにもキャラクターの心情に入りきれなかったり、なんかもうどうでもよくなったりするのは、基本的にアニメ作品の多くが、ガキが無用にのさばってる世界だからだったりして。んなこといったら、これ読んでる若年層の方々が気を悪くされるのは当然ですけど、でも、普通に考えたら宇宙で戦争やってる世界で十代のガキが学校いきながら最前線に出るとか、よっぽど逼迫した状況でもない限りあり得ん話だしねえ。そういうこと抜きにしても、基本、考え方の筋道というものを持たない子供の行動につき合わされるのは、大人にはしんどい場合が多々である、ってのは、まあ確かでして。
 前々回辺りまではぶっちゃけ、ものすごく面白いとも思わずに、それでも見つづけていたのは、主人公のチコの性格になんかしらしっくり肌の合うものがあったからだ、という気もします。んで、本筋突入までの準備段階を終えてこの回に入ったところで、そのチコというキャラクターを軸にして、とうとうストーリーが回り出した感もあり、格段に面白くなってきてます。
 今までは見せ場であるはずの、盗みの場面やらその手口やらが単純で平板だったのが相当ネックで、
「飛び道具でもいいから、なんか視聴者を引きつけるフックがほしいなあ」
 とか思ってたんですけど、今回は後半にあのレトロ・フューチャーなデザインのロボ登場によって、僕的にはかなり安心できるものがありました。こっちが期待してたものがやっと出てきた、というか。
 あのロボは一見飛び道具ですけど、少年探偵団シリーズに「電人M」って作品があることからしても、じゅうぶん作品カラーに合致しているのではと。てか、あいつの目元見たら、たぶん落ちも「電人M」と同じだろうと思うんですけど、あっちみたいに二十面相によるただの愉快犯的犯行(ネタバレにつき白字)ってわけじゃなさそうっすね。あれのマスターだかなんだか知らんが、沢城みゆき声の女の、いかにも薄幸そうな雰囲気からして。
 今後はロボ含め、怪人怪盗奇人変人変態の類が跳梁跋扈する、乱歩カラーにいよいよ近づいていくのかもしれません。僕としては待ってましたという感じですけど、ほんと、ここにくるまでに切らないでいてよかったっすよ。
 後は放送時間さえなんとかしてくれれば…。





↑平野さんの「おじさん」が全パターン収録されるか否かで、DVD購買計画に影響が出てきそうな管理人に、「真面目に本編見ろよ」の拍手でも。





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