Speak Like a Child

世の風潮も時代の流れも無視して、ただ思うままくっちゃべる徒然ブログ。

スポンサーサイト

2011.03.22 Tuesday

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | - | -

マクロス FRONTIER #09「フレンドリー・ファイア」

2008.06.02 Monday 18:51
 作画復活。ミシェル回です。

グレイス「残念だったわね、お姉さん…」

 後で大統領府の会議をインプラントで覗いてるサイバー・マネージャーの場面が出てきますけど、軍内部のスキャンダルをなんで知ってる? つか、その後ブレラに指令出してたのも彼女のような気がするんですが、中の人の17歳説以上に胡散臭さ爆発ですな。
 ブレラがどこの部隊に所属してんのかは知りませんが、民間のSMSはおろか、大統領すら知らない秘密部隊があるとか? 統合軍の一部とビルラーに敵対する組織なり企業なりが結びついた、一種の軍産複合体みたいな。で、あの機体は「マクロスPLUS」でガルドがテストしてた、操縦系が脳波コントロールのやつか、ジャック・イン・タイプっぽく見えますけど、ギャラクシーが大企業の企画・立案による船団で、進んだサイバネティクス技術を持ってるって以前に説明されていたことと、なんか関係ありそうな気がしますな。
 前々回の戦いでギャラクシーがロストしたのも、意図的なものかもなあ…。あの戦いの後でブレラと機体は秘密裏に回収されて、バジュラに関するなんらかの情報なりサンプルなりを、何者かに届けたのかもしれません。グレイスもマネージャーってのは表向きの顔で、超有名シンガーのシェリルが各船団をツアーで渡り歩くのをいいことに、それにくっついて情報を収集したり、各機関支部の連絡役を務める、エージェントだったりして。
 大統領/ビルラー/レオンという、今まで表に出てきているつながり以外にもうひとつ、それに敵対する黒いつながりが、どうもフロンティア内部に潜んでいそうです。
 ま、それはともかくミハエルですが。名前がドイツ系で名字がフランス系、耳の形がゼントラン、おまけに姉さんは英語名前ってことで、いろいろと血筋がごっちゃになってるらしい彼に、
「誤射も血筋か」
 っていい方はあんまりじゃねーか、アルト姫? おめーの名前も典型的日本人とはいいがたいしな。
 前々から思ってたんですけど、フロンティア内の公用言語ってなんなんでしょうかね。前々回の戦いでボビーがマクロス・キャノン撃つ直前には、なぜかモニターに漢字表示が出てましたが、それよりずっと前、シェリルがホテルを抜け出したときに、グレイスへの伝言をルージュで鏡に書いたのはフランス語でした。
 複数言語が使われてるのかもしれないけど、防衛上の理由から多民族文化の保存、育成を重要視する意味では適切でも、ああいう小さな社会じゃ混乱招きそうだよなあ。閉鎖系においてはエントロピーは増大する傾向にあるという、エントロピーの法則からいっても、非効率はなるべく廃したほうがいいんですけど…って、んな真面目に科学考証行うようなお話でもないんですが。
 でもまあ、ついでだからいっときますが、非効率を廃すべき環境下でゼントランがあのサイズのまま暮らせることからして、フロンティアはかなり実験的コンセプト性の強い船団なのかも。つか、ゼントランのマイクローン化自体、質量保存則はどうなってんだ? と、突っ込もうと思えば突っ込めるんですが…ま、それいったらクラン大尉のキャラ立ちが台無しになるんで口を慎むのが吉でしょう。ただ、あの巨乳があのサイズになっちまうのは、個人的にどうしても納得がいきません、ええ。

 キャラクターの掘り下げのためになんやらわけありの過去を設定するってのは、定番も定番、定番過ぎて濫用傾向にあったりなかったりするものなわけですけど、ミハエルも両親は早くに亡くして、ただひとりの家族であった姉も自殺という、かなり重い過去持ちの身で、しかし、その割りに普段がやけに軽薄なんで、それを感じさせないやつでありました。
 考えてみりゃランカも家族殺されてるし、シェリルもどうやら天涯孤独の身の上らしいし、アルトの周辺には重たいやつらばっかだな。にも関わらず彼らにその重たさが感じられないのは、この作品が庵野作品じゃないからではないかと。
 庵野秀明監督は河森正治監督と同年だったと思いますけど…そしてお二方は僕よりは一回り上の世代の方なんですけど、どちらもアニメーション・クリエーターとして、天才の領域にある実力の持ち主であると認めるのに異存はないものの、個人的に「マクロス」はOKで「エヴァ」を完全に好きになりきれないのは、やっぱ人間性や、人それぞれの抱えている苦しみに対する視点、それらを作品でどう表現するか、とかいったことに関する、お二方のスタンスの違いと、それらへの僕の感じ方によるものなのかもしれません。
 塩野七生のなにかのエッセーに、芥川龍之介の言葉として、
「人生はマッチ箱のようなものだ。念には念を入れて扱うほどのものではないが、扱い方を間違うと火傷する」
 ってのが紹介されてたと思うんですけど、ま、誰だって自分の人生にはそれぞれの不都合を抱えてるもんです。しかし、普段からそれを他人に向かって大仰に表明し、意識的にしろ無意識的にしろ、他者からの共感なり同情なりを期待するというのも、僕個人の羞恥心とか節操とかからすれば、どうも勘弁してくれよといいたい気持ちがあったり。基本的には他人の悩みは他人にはどうしようもできないことであって、そういうどうしようもない他者との断絶ってのは、前提として受け入れるべきものだろう、と。
 自分自身の弱さや欠点、悩みや重い苦しみを普段から大げさに表に出さない、あるいは出すにしても他人の負担にならないようにさりげなく、もしくは冗談に紛れさせてそれをやるというのは、他者への配慮であると同時に、自分自身にとってもそうすることで、抱える負担を軽減する作用があるからなんすよね。ただでさえ重たい人生を普段から四六時中重たいものとしてとり扱ってたら、悩みの自家中毒を起こしそうになるから、逆に、“念には念を入れて扱うほどのものではない”ように扱うわけで。
 いわば一種の処世術なんですけど、ただ、そういう自分や他人への痛みの軽減という配慮に対して鈍感な人間ってのも、確かにいるんだよなあ。苦しみや悩みというのは、わかりやすいかたちで表明された分だけ重いものだと勘違いして、表に出されない痛みは痛みではないのだろう、とか。で、そういう人の定番台詞が、
「おまえには俺の気持ちはわからない」
 だったり。
 ひょっとして、んなこと大仰にいい立てるやつというのは、本気で自分の苦しみを他人に理解してもらえるなどと期待してるのかもしれません。そんなことはあり得ない、自分の苦痛は自分で癒すか紛らわすしかないという、一種の諦観や絶望を知った人間には、とてもじゃないがこの台詞は、恥ずかしくて口にできん類のものでしょう。
 たいていの人というのは心の奥では、所詮他人は他人でしかないという認識をどこかの時点で受け入れて生きてるもんです。ただそれを、いかにも悲壮感たっぷりに口にしないってだけで。
 本当の意味での優しさとは悲しさのようなものだと僕は思いますが、自分の中に悲しさを持たない人間は、他人の中に同じものを見いだすことも難しいでしょう。また人の本から言葉を拝借しますけど、スティーヴン・キングの「スタンド・バイ・ミー」に、こんな一文がありました。
「言葉は愛情の持つ機能を破壊してしまう作用がある。愛とはロッド・マキューンが歌っているような甘ったるい詩ではない。それには牙がある。噛みつくのだ。それによってできた傷は決して癒えることはない。なにもいわないことが、言葉を組み合わせたりしないことが、その傷の痛みをわずかに紛らわす働きをする。ときにはジョークがそれと同じ働きをすることもある」
 言葉を商売にしてる作家がこれをいってるって点で、キング自身は複雑な気持ちでしょうが、でも、確かにこれは真実だろうと僕も思います。

 話がずれまくったんで、後は手短にまとめます。ま、だからミシェルにしたら、さしたる重いものを抱えてるわけでもなさそうなアルトが、言動や態度の端々から、
「おまえには俺の気持ちはわからない」
 オーラを日頃発散させまくってるのを見るのは、実にイライラさせられるものなんでしょう。以前の回でオズマに殴られてたアルトが、今回はミシェルにぼこぼこにされますけど、フレンドリー・ファイアで死にそうな目にあったんだから、姫の気持ちもわからなくはないとはいえ、まあ当然じゃねーかなと思います。心の痛みに鈍感なやつには、せめて肉体的な痛みを叩き込んでやらんとね。
 しかし、こういうお話なんだからミハエルとその姉の関係とかにしたって、一種アブノーマルを匂わせるつくりにもできたでしょう。実際、ミハエルって、どうやらおねーさんタイプばっかり狙い撃ちの女ったらしらしいし、深く考えたらそれはやばくないか? と感じてしまうんですが、でも、そういう設定を避けたのは、やっぱクリエーターの性格の違いなんだろうなあ。河森監督は自分自身の傷も他人の傷も、むやみやたらとえぐって見せるような真似は悪趣味だ、と捉えておられるのかも。
 トラウマ話である今回のエピソードも、えらくあっさりと、軽薄なくらいに表面をなぞるだけで終わってしまいました。それを物足りなく感じる人もいるでしょうし、「マクロス」でクソ深刻な話なんてごめんこうむるからこれでよし、という人もいるでしょう。
 僕自身はまあ、後者になるんですけど、しかし、キャラの掘り下げ=トラウマ設定っての、いいかげんなんとかならんもんかなあ…。





↑今のところ下積み感満載のランカが、そのうちフロンティアの内部抗争に利用されそうな予感がしないこともない管理人に、どうぞ拍手でも。





マクロス FRONTIER | comments(0) | trackbacks(15)

スポンサーサイト

2011.03.22 Tuesday 18:51
- | - | -

コメント

コメントする










この記事のトラックバックURL

http://memento01.jugem.jp/trackback/255

トラックバック

「マクロスFRONTIER」第9話

#09「フレンドリー・ファイア」敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが、戦闘時に狙いをはずしてしまい、危機一髪アルトに当たりそうになる。帰艦後、アルトとミシェルは誤射をめぐり、殴り合いの喧嘩に。それを見ていたクランは、アルトにミシェルの悲しい
| 日々“是”精進! | 2008/06/02 6:54 PM |

マクロスFRONTIER (フロンティア) 第9話 「フレンドリー・ファイア」 感想

ミシェルとクランのニヤニヤエピソードを期待していたのだけれど、アルトとの友情話でしたか。 マクロスFRONTIER (フロンティア) 第9話 ...
| メルクマール | 2008/06/02 7:40 PM |

マクロス FRONTIER 第9話「フレンドリー・ファイア」 感想

デビュー曲は「ねこ日記」wwwな♯09「フレンドリー・ファイア」の感想
| アニメを中心に語ってみるブログ | 2008/06/02 8:10 PM |

マクロスF 第09話 感想

 マクロスF(フロンティア)  第09話 『フレンドリー・ファイア』  マクロスF初のキャラ話!  ミハエルの過去とは?  −キャス...
| 荒野の出来事 | 2008/06/02 8:55 PM |

(アニメ感想) マクロス FRONTIER 第9話 「フレンドリー・ファイアー」

マクロスF(フロンティア) 1 (Blu-ray Disc) 敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが、戦闘時に狙いをはずしてしまい、危機一髪アルトに当たりそうになる。帰艦後、アルトとミシェルは誤射をめぐり、殴り合いの喧嘩となる。それを見ていたクランは、アルト
| ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人 | 2008/06/02 8:59 PM |

マクロスFrontier 9話「フレンドリー・ファイア」

『敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが、戦闘時に狙いをはずしてしまい、 危機一髪アルトに当たりそうになる。帰艦後、アルト...
| Spare Time | 2008/06/02 9:31 PM |

マクロスF 第9話「フレンドリー・ファイア」

登場キャラはみんないろいろな過去を背負っていて…今回はミシェルお当番回。お姉さんいたのね。しかも同じスナイパー。悲しい過去を引きずっていたミシェル、戦闘時にまさかの誤射。怒ったアルトと喧嘩になってしまう。クランからミシェルの悲しい過去を聞くアル
| のらりんクロッキーR | 2008/06/02 9:58 PM |

マクロスFRONTIER 第9話「フレンドリー・ファイア」

「撃てっ!! ミシェ―ル!!!」 ミハエルの過去が明らかにっ! どうやらSMSは訳あり集団のようですね… とりあえず、アルト姫とミハエルの信頼が...
| WONDER TIME | 2008/06/02 10:22 PM |

マクロスF 第9話

うん、面白かった次回予告の時点でミハエルの掘り下げ回だとは思っていましたがこれからの伏線をおりまぜつつアルトとミハエルの信頼関係についてなどよくまとめてあった回でしたやっぱ戦闘があったほうがいいなー冒頭に最後のシーンを持ってきたのも構成として良かった
| にき☆ろぐ | 2008/06/02 11:26 PM |

アニメ「マクロスF(フロンティア)」 第9話 フレンドリー・ファイア

撃て、ミシェール!! 明らかになったミハエルの過去に対してちょっと泣きそうになった、「マクロスF(フロンティア)」第9話のあらすじと...
| 渡り鳥ロディ | 2008/06/02 11:52 PM |

マクロスFRONTIER 第9話 『フレンドリー・ファイア』

某イベント会場にて・・・。
| soraの奇妙な冒険 | 2008/06/03 12:21 AM |

マクロスFRONTIER第9話「フレンドリー・ファイア」

第9話あらすじ 敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが、 戦闘時に狙いをはずしてしまい、危機一髪アルトに当たりそうになる。 ...
| 全て遠き理想郷?なブログ | 2008/06/03 2:52 AM |

マクロス FRONTIER 第9話 「フレンドリー・ファイアー」

ミハエル、撃て――! 精密射撃を得意とするミシェルが、アルトを誤射。 帰還後アルトはミシェルと殴り合い…。 いつも軽いミシェルには、...
| SeRa@らくblog | 2008/06/03 11:38 PM |

マクロス FRONTIER #09『フレンドリー・ファイアー』

ミシェルはシスコンというお話。トラウマにもなっているらしい。 戦闘中に姉のことが
| アニメ-スキ日記 | 2008/06/04 6:53 AM |

隙を突いて、ガンダムOO第2期グラハム役をゲットできなかったミハエル【オイ!!】 マクロスF第9話『フレンドリー・ファイア』

【7月17日ブログ完成!!!!】  前話のシャワーシーンの湯煙シーンを、DVD版ではしっかりと高画質にしてくれると期待しつつも、今話はミハエルが...
| シュージローのマイルーム2号店 | 2008/07/21 9:56 PM |