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RD 潜脳調査室 #2「少女」

2008.04.19 Saturday 17:57
 エアーズ・ロック。別名ウルル。オーストラリアの原住民であるアポリジニの言葉で、“大地のへそ”の意味。マウント・オーガスタス(別名バリングラ)に次ぐ、世界で二番目に大きな一枚岩。
 アポリジニにとっては聖地であり、彼らはこの岩にむやみに登るのをよしとしない…もちろん、観光客が登ることも。
 なので、冒頭でミナモがお婆ちゃんに諭されて素直にそれを聞いたように、オーストラリアに観光にいく方々は、できれば登山は自重していただきたいな、と思います。登るとしても、アポリジニの精霊の住まう場所であることを、お忘れないように。

 文字を持たないアポリジニの文化は、一定地域を巡回して、狩猟や採集を営む生活様式や、アポリジニアル・アートと呼ばれる素朴で抽象的な美術様式など、独特なものがありますが、彼らのシャーマニズム的な自然崇拝にも、他の多くの多神教的宗教と同じく、独特なものが見られます。
 パトリシア・ライトソンのファンタジー・シリーズなんかを読むとわかるんですけど、彼らにとっては人間が手を加えない、自然の影響で生じた物質の変形、変色、痕跡といったものが信仰において重要な意味を持つらしく、チューリンガと呼ばれる護符なんて、まるっきりなんの加工もしていない、ただの石だったり木片だったりするそうで。
 まあ、シャーマン(祈祷師、霊媒師)ってのは神や霊魂と交信し、それらの意思を人間に伝える人のことなわけで、ほとんどのシャーマニズムがアニミズムも兼ねてる以上、自然現象とその影響や痕跡を交信の手がかりとし、重要と見なすのは、いたって当然でしょう。
 …って、これって前回で真理がいってた地球律ってやつじゃないか? 彼と久島の台詞からは、なんやら非常に抽象的な概念なり現象なりに思えるんですが、なんとなく僕の“直感”としては、ガイア理論につながるもののようにも思えたり。地球自体を一個の巨大な生命体と見立てて、その意思(人間が持つような意思とは、むろん相違があるでしょうが)を探り、交信するというような。
 純然たる科学的見地からすれば、J・ラヴロックの唱えたガイア理論には、どことなく胡散臭いものが感じられるのも、まあ確かなんですけど…たぶん、ラヴロックの意図に反して、一部の環境論者がこの理論を彼らの運動に利用しちまってる側面があるからなんでしょうけど…恒常性(ホメオスタシス)という、生命を生命と定義づける重要な条件が地球環境にも認められるって、そもそもの理論の根拠には、驚くほどの蓋然性があるのも事実です。
 ホメオスタシスについて、ちょっと説明を。「エヴァ」の何話かで、“現状を維持しようとする力”って言及されてたりもしましたが、もうちょい詳しくいうなら、
「なんらかの変化が生じた場合に、それを引き戻そうとする働き…起こった変化を打ち消そうとする機構(ネガティヴ・フィードバック機構)によって、生命活動に最適な一定の状態が保たれること」
 ってところでしょうか。ちなみに、同エピソード中で言及されてたトランジスタシス(現状を変えようとする力)ってのは、まったくの造語です。
 ホメオスタシスは体温とか血圧とかの生態機能全般に見られるものなんですが、たとえば、哺乳類はだいたい37度程度が酸素活動の至適温なんで、体温はそれくらいに保たれています。もし、これより体温が上昇した場合、発汗などの方法で下げようとし、逆に低下すれば、震えが起こって体内の血流循環を活発化させたりして、上げようとします。
 で、これと同じようなことが、実は地球規模でも起こってるんですね。というのは、およそ30億年前には、太陽は現在の約75パーセントの光度しかない、“暗い太陽”だったんですけど、となると、30億年前の地球は現在より30度ほど気温が低く、全面凍結状態だったということに、計算上ではなるわけでして。
 しかし、地質の研究などで、実際にはそうではなく、それどころか、現在より気候が温暖であった時期さえあったことが確認されています。これを“暗い太陽のパラドックス”というんですけど、このパラドックスは、大気の組成が古代は現代と違っていたことで解決がつきます。昔は大気中の二酸化炭素濃度が高く、温室効果により気温の低下が防がれていたと。
 そして、核融合の働きにより太陽が光度を増すと、地球の表面温度は上昇し、それに伴い海水の蒸発率は高まり、植物の光合成は活発化して、二酸化炭素はより大量に消費され、酸素はより大量に生産されて、大気の組成が変化し…結果、温室効果は薄れて、地球はその環境活動に適した気温を維持していきました。これは生物のホメオスタシスを維持する、ネガティヴ・フィードバック機構にきわめて酷似しているといえるでしょう。こういう機構が地球上の他のあらゆる現象にも見られることから、だったら地球を一個の生物と見なすことも可能ではないか? というガイア理論が唱えられたわけですな。あー、長い解説だった。

 それで、この「RD」の波留真理って、地球律だかガイアの意思だか精霊のメッセージだかと交信する、シャーマン的特殊能力の持ち主なんではないか、と今回見て思った次第で。
 彼がメタルにダイブしながら、現実世界で変電所へ向かうミナモの行動を感知する(彼女は電脳化していないし、そもそもあの島は有線でしかメタルとつながらないって話ですし)ってのは、もうほとんど超常的霊媒的能力じゃねーかと。ひょっとしたら後でなんかしらの論理的説明でもされるのかもしれませんが、ま、たぶんないだろうな。むしろ、あれはこれこれこんな理屈で可能だったんだよ、みたいな説明されるよりは、“直感”の一言で片づけられるほうが、このお話の場合はふさわしいような気がします。
 科学的論理的には説明のつかない現象や、ある特殊能力を持つ人ってのも、現実にいるもんですが、今回の真理やら、ミナモやらの行動見てると、生命活動の環境に危機が生じた場合、それを危機以前の状態に引き戻そうとする…すなわち、ホメオスタシスを維持するための働きの一部に、人間も含まれるんでないかとか、考えたりします。そして上記のような際立った能力ってのは、あるいは地球という生命を生かすための、ネガティヴ・フィードバック機構なんじゃないかという気も。我ながらニューエイジ・サイエンス的解釈というか、これを拡大すると宗教の域にまでいっちまうんですが、ま、ガイア理論的にはそういう考え方もできなくはないかな、と。
 本家ガイア理論の提唱者ラヴロック博士は、人間の存在を地球にとってのガン細胞のようなものであり、現在の地球はインフルエンザで発熱してるみたいな状態だ、とおっしゃってるんですけど、士郎正宗的には、人間もまた地球環境の一部であるし、生命活動維持の機能に当然組み込まれている、って捉え方をしてるんじゃないでしょうか。科学と自然との調和も、そういう方向において可能なはずだ、と。
 確かに、19世紀以降の近代文明やら人間中心思想やら科学万能主義やらが、環境を破壊し、おかげで逆に人間の生態圏にも危機を及ぼしている現状はあるんですが、とはいえ、ヒトも生き物である以上は種の存続の本能に従うわけで、必然的に、ヒト以外の種、生命環境を生かす考え方に辿り着かざるを得ないんじゃないかって気もします。辿り着かなかったら、白血球が病原体を排除するように、種としてのヒトは滅びるだけですが。
 そうならないために、地球が訴えるサインを読みとり対処するのが、地球律なんでしょう。呼び方や定義づけの理屈が変わっただけで、これはまるっきりシャーマニズムじゃないか、と思うのは僕だけでしょうか?





↑「こんな脳が沸騰しそうな記事書いてないで、素直にパンチラについて書けよ」という声をシャーマン的に受信した管理人に、どうか拍手でも。





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