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げんしけん2 第4話「デキテンデスカ?」

2007.11.03 Saturday 13:28
 コイバナです。
 この「げんしけん」がよくあるデフォルメ・オタク・アニメなら、オタク男女の恋愛っつーのも、デフォルメで描こうがどうだろうが構わないんですが、一応地に足をくっつけたリアル・オタク・アニメということで、“オタクと(リアル)恋愛”という、なかなかに難しそうなテーマをどう描くのか、期待をもって視聴いたしました。

 けど、これ、難しいよなあ…。
 原作じゃ確か、大野と田中は部室にきた時点で、すでにつき合っちゃってるってことになってて、それを咲があれこれいじくる、って話だったんすけど、まっとうに恋愛メインの話にしちゃったよ。や、それがうまくいってたなら別に文句ないんですけどね。
 オタク系サークルに、一般人の女含め三人も女の子がいるって時点で、リアルどうこういうのはナンセンスに思えますが、一応テイストとしてはこの作品って、登場人物にメイドだツインテールだが出てくるようなお話じゃないのは確かで。
 んが、大野って萌えキャラとリアル女との、境目辺りに位置してそうなキャラなんだよなあ。田中は普通にああいうのいそうですが。こいつらがつき合うつき合わないって話を具体的にやったら、これまでの地に足つけた感あるお話の流れから浮き上がって、えらく陳腐でありがちな、そしてリアリティ(現実的って意味じゃなく、視聴者に具体的なイメージを喚起させる、っていう、本来の意味でのリアリティ)のないエピソードになってしまうのがなんとも…。
 ていうか、これ別に「げんしけん」でやらなくても、実写のTVドラマとかでやってりゃいいような、ほんとにただのコイバナになってんですが。オタクは特殊人種じゃないという主張が基本コンセプトだからって、オタクである必要もないような恋愛エピソードやられても、見てるこっちはどうしたらいいんだか、と思ってしまいます。

 ま、しかし、しょうがないところもあるか? どうも大野加奈子だけは、この作品で今いちつかめんキャラだし。
 咲はわかるんですよ。女として普通に女をやってんだな、ってタイプだから(別に女心を理解できるとかって話じゃなく、あくまでタイプ的な把握の話です)。荻上はある意味典型的にオタク女で腐女子で、しかも漫画描いてたりもするんで、そういう創作的な趣味持ってるって部分で、ああ、なるほどな、と納得できるとこは非常に多いです。前シリーズに登場した北川さんは、ああいうのが今どきの学生にいるかはともかく、あの痛さは自分にそっくりなんで、理解できるだけじゃなく、共感を覚えさせられます。
 けど大野はわからんなあ…まったくもって。
 普段彼女がなに考えてんのかとか、そういうレベルですでにつかめないんですが、ひょっとしたらそれは、彼女がレイヤーという、僕には未知の人種だからかもしれません。
 僕は基本、オタク文化を“職人文化”と捉えてるんですが、同人漫画描いたり、フィギュアつくったり、もちろんコスプレ衣装つくったり、ってのは、その“職人文化”の文脈にあてはまるから、ちゃんとオタク文化足り得てると理解できます。けど衣装をつくるんじゃなくて、着て、写真を撮られるっていうのは、“職人”のイメージに遠くて、いまだになんとなく、レイヤーは本来オタクとは溶け合わない人種なんじゃないか、とか思ったりもして。
 だからなのかなんなのか知りませんけど、大野(着る人)と田中(つくる人)が、趣味が合うって説明されても、着るのとつくるのとでは全然違うだろ? って気がしちゃうんですよね。うーん…実はそんなに違うもんでもないのか?
 後ね、僕的にはオタク文化は濃厚に男の欲望にまみれた文化だから、そんな魔境にわざわざ自分から足を踏み入れる女というのは、精神が男化してるという偏見があってですね。
 あんまりいうとはばかられますが、多くの女子オタが男子オタに負けず劣らず外見に気を遣わないふうなのも、彼女らが精神的に男になってるからじゃないかと。これはまあ、別におかしなことじゃないでしょう。ちょこっと心理学だかに興味持ってる人なら、アニマとアニムスって言葉をご存知でしょうが、男女関係なく、精神に男的なるもの、女的なるものを抱え込んでるってのは、ごく自然にあることで。
 女子オタの多くは同人漫画描いてたりしますけど、創作的な感性持ってる人って、男性なら女性的に、女性なら男性的に近づいてくもんなんですよ(アーティストにゲイが多いのもそのせい)。だから、女子オタが男の心を持つのは僕には当たり前に思えます。
 外見を飾るのは、強烈に女性の本能ですけど、それも誰かに見られたい…特に男に見られたい、って欲求から発するもんだと、男としては勝手に理解させていただいてます。で、レイヤーってのは、この意味で実に“女”なんですよね。そこでまた、“女オタク=心が男化した女”の図式に当てはまらないから、僕はわからなくなるわけでして。
 実際、大野なんて外見からなんから、女臭発散させまくってるもんなあ。たぶんオギーが彼女を嫌うのも、女オタクうんぬんってのより、あの、いかにも女オンナしたところに抵抗あるからなのかも。
 レイヤー、巨乳、黒髪ロング、敬語口調、おまけに川澄声(これはあんま関係ないか)と、実にもう、完全無欠な対男性萌えアピールで全身武装したカナチンの存在は、同性から見れば、“嫌らしい”んでしょうから。ま、大野が意識的に演技でそれらをやってんのかったら違う(演技で巨乳やってたら、それは端的に詐欺というべきです)でしょうが、オタク人種には少なからず演技性人格入ってる人もいるし、無意識のうちにはやってんのかもしれません。
 レイヤーだから他人からキャラを演じることを求められてるうちに、ほんとにキャラが一部人格に入ってきちゃった、ってのはありそうだし、それに、アニメとか漫画とかに漬かりっぱなしのやつの中には、しばしば、自分がアニメや漫画のキャラになったつもりなのか、口調とかがそれっぽくなっちゃってるのとかもいて…たまにいるでしょ? 話し方がいかにも、アニメキャラの台詞回しみたいなやつ。案外ああいうのって、本人は全然自覚なかったりするもんなんですよね。
 大野がどうなのかはわかりませんけど、とりあえず、男向けに擬態する女ほど、同じ女から嫌われる女もいないでしょう。本人にそのつもりなくても、“そう見える”ってだけで、そらもう女どもは、蛇蠍かなんかの如くその種の女を毛嫌いし、憎み、誹謗中傷迫害の限りを尽くさずにはいられません。それを女の嫉妬と男がいうのは簡単ですけど、そういう心理を女性に催させる背景つくってんのは、僕ら男だってのは、忘れないほうがいいかもしんないっすね。

 例によって本編となんの関係もない雑談になってんな。ネタバレになりますが、オタクのリアル恋愛を描くってことなら、後半で笹原と荻上との間でそのテーマがまっとうに展開されるし、このふたりはどっちもごく普通に平均レベルのオタクとして、作品カラーに沿ったリアル恋愛やってくれますんで、今ここで、大野×田中カップルの話を、アニメ・スタッフがふくらますっつーのは、あんま得策だったようには僕には思えませんでした。
 大野が人気キャラだから、視聴者向けにフィーチャーしたかったのかもしれないけど、おかげでオタクの恋愛ケースとしては、今いち小奇麗にまとまりすぎというか…原作と比較するのは基本ナシだとは思うんですけど、コミックのほうで、
「もうコスプレでシタんですか?」
 と咲に訊かれて、
「そんなキャラを汚すようなことはしません」
 と大野が応えるみたいな、そういう部分が殺ぎ落とされてたのは、非常に残念だったかな、と(後、大野がエロゲーやったことない設定にされたのも…ってことは、ササヤンがパソコン買うエピソードはカットか? あれ好きなのに)。咲が最初からやたらとふたりに気遣ってるのもなあ。そら、彼女は漢前ですが、自分以外のオタク・カップル成立ともなりゃ、少なくとも初めのうちは、大喜びでいじりにかかるキャラじゃねーか? あんな人の顔色窺いまくる咲は、クラッシャーの風上にも置けんでしょう。
 というわけで今回は、“つくってる”感が濃厚に出すぎて、いささか違和感が際立つ回となってしまいました。リアル路線のオタク・ストーリーってのは、なかなかに微妙なバランス保ちながら描いてかなくちゃならないもんなんだなあ、と感じます。難しいでしょうが、どうかスタッフの皆様、頑張ってください。




↑上記の僕の意見に対して、ジェンダー方面の論客の方々からの真面目な突っ込みコメントは平にご容赦願いたいと思うへタレ管理人に、拍手をお願いいたします。





げんしけん2 | comments(5) | trackbacks(7)

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2011.03.22 Tuesday 13:28
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コメント

こんにちは、初めまして。「げんしけん」の検索で辿り着きました、くにたと言う者です。記事読ませていただきました。

今回の田中と大野さんのオリジナルエピソードは賛否両論あるようですね。オタクである意味が無いと言う意見、尤もだと思います。
あのエピソードは木尾士目さんが脚本を担当していたそうです。後に笹原と荻上と言う大イベントが控えているのに、なぜあのように恋愛に特化したエピソードを取り入れたのでしょう?

原作を読み返した所、二人が付き合っている事がばれてしまうのは荻上が登場する前です。個人的な印象なのですが、荻上と対立する前の大野さんは何と言うか作り者じみた、いかにもなキャラクターなんですね。ちなみに私は女なので、このいかにもな女キャラである大野さんを当初好きになれませんでした。これがもし萌えアニメのキャラなら普通に萌えれるんですが、リアルオタクを描くげんしけんですからね(苦笑)
大野さんを好きになったのは荻上が登場して本性を表してからです(オタク的な部分ではなく、同性から見て同調出来る態度や考え方です)それを見て以前よりもグンと生き生きした印象を抱きました。
| くにた | 2007/11/03 3:07 PM |
(続きです)
話は戻るのですが、アニメではOVAですでにそのキャラクーが確立されています。その流れで原作通りに描いてしまうと、多分何か違うように感じると思うんです。
あくまでも個人的な考えですが、木尾士目さんが描きたかったのは今の大野さんじゃないかと思うんです。より彼女らしく、より(リアルに)女らしくと。実際、4話の彼女を見て何度も「わかる!」と同調しましたから…(笑)

長々と書いてしまいましたが、読んでいただけたなら幸いです。本当すみませんm(__;)m
では失礼します。
| くにた | 2007/11/03 3:15 PM |
くにたさん。コメントありがとうございます。よろしければ今後ともご贔屓にお願いいたします。

今回の脚本が原作者の木尾さんだったっていうのは、不覚にも見落としていました。ほかの方(当ブログに縁の深いだんちさんです)に指摘されて初めて知ったんですが、記事中で何度も「わからない」を連発しているように、どうも僕は、最初の先入観で大野加奈子というキャラに対する「わからない」というイメージを、ひきずりすぎてるところが、確かにありそうですね。

僕も大野に関しては、萌え漫画の萌えキャラとしてならOKでも、リアルでああいうのがいたらちょっと困る、と受けとったクチです。荻上登場後に彼女との絡みで、やっとキャラクターの輪郭が見えてきて、それで好感が持てるようになったというのも、くにたさんと同様です。
で、原作を読んだのが相当前のことなんで、どうも時系列が僕の頭の中でゴチャゴチャになってたようです。原作じゃ今回のコイバナは荻上登場前だったんですね。
なんで原作者自ら180度といっていいくらいの方向転換をやったのか、なんとなくわかりました。荻上との熾烈な対立構造が出来上がる前と後とじゃ、そりゃ大野のキャラ性の浮上に従って、エピソードの軌道修正は必要だったろうと思います。
その軌道修正という部分で原作と比較した場合に、いかにも“つくってる”感が前面に出てきてしまった、ということはあるんでしょうけど、一方ではそれってようするに、オギー登場以前の大野には、いかにも腐女子的レイヤー的ロールモデルなキャラを強調してもらうことのみ、僕は期待してた、ってことなのかもしれません。
「コスプレでシタんですか?」
でキレる大野が見たかった、ってのもそういうことですし。
つくづく自分がロールモデル以上じゃ、女性を理解できん男だと痛感いたしました。教えてくださってありがとうございます。
女性の意見は貴重ですな。
| memento | 2007/11/04 11:25 AM |
こんにちは><ノシ 遅れましたがコメントさせていただきます。木尾さんのインタビューを読んだ事があるんですが、大野は元々オタク特有の「痛い」キャラにしたかったらしいですね。それが萌えキャラのようになってしまったと。おそらくその後方向修正して等身大の大野が描かれるようになったんだと思います。

>創作的な感性持ってる人って、男性なら女性的に、女性な>ら男性的に近づいてく

これをヒントにブログで記事を書かせてもらいました><
前前記、前記の記事に比べてブックマークが一つもつかないという悲しいものになってしまいましたが・・orz
うーん。はてなは厳しいなぁ・・
| ミント | 2007/11/12 3:01 AM |
ミントさん。コメントありがとうございます。

>大野は元々オタク特有の「痛い」キャラにしたかったらしいですね。

ふと思ったんですが、「げんしけん」が漫画やアニメじゃなく、実写ドラマだったら、大野はあのままで普通に「痛い」キャラとして、視聴者に印象づけられてたのかもしれません。漫画やアニメの中だと萌えキャラが、
「それはそういうものだから」
と、あっさり受け手に記号として受容されるのに対して、生身の肉体を持った人間が“萌え”を演じれば、これはどうしたって「痛い」ものにならざるを得ないわけで。
これって、アニメで“リアル”をやることに付随する問題として、今後は結構大きなものになっていくのかなあ、という気もします。
萌えが普及して、受け手に当たり前に認識されるようになればなるほど、表現者はどんどん袋小路に追い詰められていくのかも…「痛い」キャラが痛く見えない、ってのは、木尾さんもまさかの計算外だったんでしょうか。

僕の書いたものをヒントに記事を書いていただいて嬉しく思います。
BLについて述べてあるところに関してなんですけど、僕も女性が客観的に萌えてるとは、ちょっと思えないクチですね。論理的にどうこうではなく、直感としてそれはないだろうと。
で、“男の描く”百合にあまり関心が持てない僕は、たぶんトランス・ジェンダー願望は薄くて、どっちかったらゲイみたいな中間的な存在になりたいのかなあ、と。
僕の文章ではゲイとトランス・ジェンダーとをごっちゃにしてますけど、だったら、オタクと呼ばれる男女が、アーティストの適性がありながらなりきれず、結局消費者で終わってしまうことが少なくないのは、なるほどそういうことか、と、記事を読ませていただいて感じた次第です。

よろしければ今後ともご贔屓にお願いいたしますね。
それでは。
| memento | 2007/11/12 5:25 PM |

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