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東京魔人學園剣風帖 龍龍 宿星編白虎之章「聖夜は微笑まない」

2007.09.13 Thursday 19:38
 あー、あーあーあー、やっぱそういうことだったか。
 そらまあ、今までのひーちゃんじゃ主人公として今いち目立てんというのはあるでしょうが、彼の覚醒のためにあんないいご両親を人柱にせんでも…。
 ま、でも個人的な好き嫌いは別にして、前シリーズから散りばめられてきた伏線が、いよいよとうとう本格的に結実してきた感あって、否が応にも引き込まれずにいられないお話でした。
 ブチ切れ龍麻はこのままだと、牧村一家惨殺後の不動明化しそうですけど、いっそのこと原作無視して、「デビルマン」になったら面白いかも、とか思ったりして。

 いや、もうほんとにアニメはアニメでオリジナル路線でやってって、最後にダーク化した黄龍が東京を大破壊する、みたいな後味悪いEND迎えても、個人的には全然OKっすよ。たぶんそうなったら、確実に原作ファンからは黒歴史認定されそうですが。
 しっかし、前回で自分の拳はあくまで護る拳だ、と壬生に宣言した龍麻に、次の回ではこういう試練を与えますかね、スタッフは。悪人どもはぶっ殺さなくちゃいけねーという拳武館ポリシーに対し、誰だって頭じゃそれは間違っている、と理解できても、しかし今回のようなことが起これば、簡単に怒りや憎悪といった感情のほうに軸はぶれてしまうわけで。
 あの、龍麻の両親を殺した野郎っておそらく未成年だろうから、捕まったところでよくて5年〜10年の懲役刑、悪くすりゃ精神鑑定で責任能力なしと判断されて、無罪ということにもなりかねんわけだしなあ。やつがオリジナル渦王須によって殺されて、ほっとしたのはたぶん僕だけじゃないでしょう。
 新シリーズに入ってからは、メイン・キャラの内面をより掘り下げて描く方向に、作品が向かっているような印象ありますが、前シリーズですでに葵と小蒔の内面話やって、それから「拳武編」で醍醐、京一とやったんで、順番からすれば最後にくるのは龍麻なんだろうな、と予想できなくはありませんでした。
 が、一方ではすでに龍麻には“黄龍の器”という重い宿命を背負ってるって設定がされているから、それ以上内面に踏み込むような描き方はされないんじゃ? という気もしていました。前回感想で犠牲キャラは紗夜でじゅうぶんだろ、といったのは、龍麻のキャラに関して、“宿命を負った主人公”という以上の掘り下げはされないだろう、と、たかをくくってた部分もあったからなんですね。
 B級テイストの学園伝奇物アニメなら、主人公はそれくらいでまあじゅうぶんだろうし、だいたい話数的に見ても、こんだけ登場人物多すぎで、伏線もゴチャゴチャ出しすぎで、その上主人公の内面に複雑なもんを与えたりしたら収拾つかんだろう、とか思ってたんですが、なんとまあスタッフはこの上さらに、“主人公・緋勇龍麻”を本気で描くつもりのようです。ほんとに破綻なく描けるのかすげー心配ですが、同時にすげー期待させてもくれますな。

 というのもね、たいていのフィクションの主人公って、結局のところ、なんらかのかたちでの“選ばれた人間”なんですよ。その“選ばれた”っていうのは才能とか運とか、あるいはヒロインに選ばれたとか、まあいろいろなんですけど、龍麻の場合は宿命によって選ばれたという、ある種ベタベタというか、古典的なもんで。
 しかし、それは物語をつくるに当たってひとつのすでに決まったフォーマットである一方、つくり手にある種の逃げ道を与える設定でもあったりするわけです。

 なぜ主人公は敵と戦うのか? →それが宿命だから。
 なぜ主人公はヒロインや仲間たちと出会い、行動をともにするのか? →そういう宿命を持つ者たちが集ったから。
 なぜ主人公は主人公たり得るのか? →宿命によって彼が選ばれたから。

 という具合に、なんでもかんでも宿命の一言で説明ができてしまうところに、この手の設定の安易といえなくもない点があるわけでして。ま、すでにいったようにそういうのは作劇において、ひとつのフォーマットとして確立されてるんですけど、“宿命だから”と、主人公の行動原理をいわれたら、受け手であるこっちとしては、
「はあ、そうっすか…」
 と応えて、それ以上主人公の立場や内面に感情を沿わせることができなくなってしまう危険性もあります。なにしろ視聴者の大多数は、重い宿命なんか持ってないし、それがどういうものか実感できる人だってほとんどいないでしょうし。
 宿命を負った主人公がそれに打ち勝つ、ってテーマにしても、視聴者的にはたとえば、勉強頑張って受験に勝つ、とか、仕事を一生懸命やって新規の契約とりつける、とかいった身近なものに引き寄せて主人公に感情移入する必要があり、だからそのテーマを上手く描ければいいけれど、失敗した場合には、
「だからなんだよ?」
 ってな、所詮他人事みたいな感想しか、見てる側には残らなかったりもするわけでして。
 いささか話が長くなってますけど、今回龍麻を襲った悲劇は、基本的には彼の“宿命”とは無関係なんですよね。いや、もちろん渦王須が彼の両親を襲ったのは、彼が黄龍であるからなんですが、あるとき突然家族が何者かに殺される、という悲劇自体は、龍麻じゃなくたって、誰にだって起こり得ることで。
 小蒔がいっていたように、
「今回はたまたま緋勇くんだった。…次はボクの家族かもしれない」
 ってことですね。
 “宿命”という、視聴者には今いちピンとこない設定を持たされたがために、主人公としてはその内面をリアルに感じさせるものに乏しく、共感もいささかむずかしかった龍麻が、家族の突然の悲劇と、それによる怒り、悲しみ、憎しみといった、誰でもが理解し実感できる感情を持たされたことで、ようやっと“主人公”になれた、というのは、見方によっては皮肉ともとれます。けど、ドラマとしてはこの方向性で正解でしょう。

 やろうと思えば既成のフォーマットに則るだけの、おざなりなつくり方もできたはずなのに、あえてそこを外してきたスタッフの意欲を、僕は大いに高く買いたいと思います。
 さて、いよいよ主人公にドラマの焦点が合わされてきたぞ。前にもいったことですが、案外とこの作品の構成は侮れんというか、きちんと計算されてるんじゃないか、って気がますます強くなってきてます。クライマックスが近いことを予感しつつ、引きつづき期待させていただきましょう。





↑龍麻のご両親も不憫だけど、せっかく復活したのに調理器具扱いのマリィの立場に、涙を禁じ得ない管理人にどうぞ拍手でも。





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